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お知らせ

「理事長」新年のご挨拶

理事長 寺岡 暉

現実の障碍を把握したうえで、将来に向けた
医療提供体制を構築することが肝要です。

 おめでとうございます。
昨年は3月11日の東日本大震災とそれによる福島原発事故が発生し、以後日本の国は戦後最大の試練を経ているわけですが、今年は復興への歩みが確かなものになり、少しでも良い年になること祈念しつつ新年を迎えました。

医療については、ここ数年来地域医療の崩壊と喧伝される社会不安が、とりわけ人口の過疎化と高齢化率の高い地域を覆っており、私たち地域医療を担うものは少なからずストレスを感じているところです。その主因は、よく言われているように医療資源(財源と人材)が必要なところに回っていないところにあるのですが、もう一つの原因は高齢社会への医療需給体制の整備が進んでいない点にあると考えられます。このような状況を短期間で明快に解消することは困難ですが、先ずは現実の障碍を把握したうえで、将来に向けた医療提供体制を構築することが肝要です。

しかし、地域医療が抱えている様々の課題を一医療機関で全て解決することは到底不可能です。4月に設立される府中市立病院機構の病院を含めて各地域で機能している全ての医療機関、場合によっては関連福祉施設、さらには地域の人々と連携して、役割分担をしながら総合的一体的体制で地域医療に当たることが求められていると自覚しております。